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調整作業は、柔軟な組織構造を持つ非公式の「運営委員会」が行った。これはあらゆるレベルの政府、コミュニティーグループ、企業の代表者を70人近く集め、隔月に開催された会議であった。
トレールは現在までに約4,000万ドルの費用をかけて建設されている。この建設資金は官民協力のもと、30%は州が、残りは地方自治体、奉仕団体と民間企業から供出されている。
次に挙げるのはトレール建設事業の協力例である。
(a)ゼネラル・モーターズ・カナダはウォーターフロントの湿地帯の中心部にその本部を建設したが、野生動植物生息地のために土地を提供し、沼地の保護に一役買った。
コミュニティーグループ(「The Friends of Second Marsh」)、オシャワ市並びにWRTは40におよぶ地域の民間企業やコミュニティーグループから寄付金を募り、それに公共資金を加えて沼地に沿ったトレールの建設を可能にした。
(b)ナイアガラ地域で、ワイン、食品、観光産業に従事する若き企業家達がWRT及びリンカーン町と共同でジョーダン湾を取り巻くルーフを建設し、事業地をWFトレールと連結した。
(c)Mississauga市のウォーターフロントのある区域に対し、企業8社がその地役権を提供し、建設材を寄贈してその区域を通るトレール建設に貢献した。これにより地域社会での各社のイメージは向上した。
(d)トロント市とEtobicoke市では、両市の境にあるHumber川の歩道橋建設にあたり、市議会、トロント都市議会、州政府並びにWRTが資金を共同出資した。歩道橋を架ける場所の交渉と資金調達の準備に2年半かかった。
ラウンドハウス・パーク開発プロジェクト先に述べた開発プロジェクトは順調に進められており、トロントの中央ウォーターフロントは幅広い多様性と用途を持つようになって来ている。運輸や産業部門としての場も残ってはいるが、住宅の開発が注目されている(認可または提案されているものが20,000以上)。中央ウォーターフロントはカナダの商業、観光及び工ンターテイメント産業の重要な拠点の一つとなっている。
中央ウォーターフロントには数々の「ウォーターフロントの顔」といえるスポットが現れて
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